命を有難う

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腎不全保存期とmanpukの美味しい食事療法

目次

⇒ 始めに
⇒ 早期食事療の開始のおすすめ
⇒ 食事療法のポイント
⇒ 美味しい食事療法を実現する為に
⇒ お腹いっぱい食べられる美味しい料理 : 私のお気に入り料理
⇒ 外食の為に
⇒ 成分摂取量、検査結果データ等の推移

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私(manpuk)の独り言
気楽に外食できたらな〜(~o~)と思ったら
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始めに
 食事療法なんて簡単! v(^_^)
蛋白が厳しく制限されている食事でも美味しく食べられ、
又、ちょっと工夫すれば食品成分もバランス良く摂取出来ます。

 ここは私が実践している簡単かつ手抜きな食事療法を紹介するホームページです。  食事療法とは字のごとく、

 食べる事によって病気と対峙する療法です。

 これが、私が2000年から食事療法を開始して得た結論で、決して食べてはいけない物を避ける為の手法ではありません。
 ある食品に摂取制限がある事により不足した成分や満足感を、如何に美味しく補うか、がとても重要です。
 制限されている食品成分を、避ける事のみに気を取られて食事療法を続けると、偏食になり、思わぬ副作用が出て来ますから、と一緒に、手軽で、栄養成分バランスのとれた、美味しい料理を満腹まで食べてみませんか。
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早期の食事療法開始のおすすめ

 徐々に、又は突然始まる腎機能低下は放置のままでは決して止まりません。ブレーキかけられる可能性があるのは唯一、適切な食事管理のみです。
 開始が早いほど食事療法は容易で、又、効果が有りますので、まだ食品成分制限のゆるいうちに、いち早くバランスの良い確実な食事療法を開始し、食事の成分管理をする事に徐々に慣れる事をおすすめします。
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食事療法のポイント

私の制限値 : カロリー2200kcal、蛋白 30g、塩分 5g / 日

 この制限値を具体的な料理で例にしますと、
  ・ロース豚カツ定食一人前、又は
  ・握り寿司定食一人前
このどちらか一食で蛋白と塩分の制限値を超える可能性があります。
成人の場合、一日をこの一食だけではカロリーは勿論、必要とする他の成分も全く足りず、健康はおろか生きていく事すら難しいでしょう。よって料理には各患者に合わせた工夫が必要となります。

 慢性腎不全での食事療法は、長期間継続により初めてその効果が期待できます。
ですので、成分を効率よく摂取するだけでなく、食べて満足できる料理にする必要があります。
その為には、料理を作る場合に以下の四つの基本が必要です。
1.⇒ 指定されたカロリーは絶対にとる(最適体重を守る)
2.⇒ 蛋白は肉を含む色々な食材からバランスよく摂取する
3.⇒ 塩分は制限された量を厳密に守りかつ美味しく料理する
4.⇒ 飽きずに継続できる食品成分摂取量算出の方法を決める

毎日の事ですから、これらを簡単な方法で実行出来ることがとても重要です。
そうでないと食事療法は辛いだけで逆効果になる危険があります。
 当初私のやっていた、単純に蛋白と塩分を押さえた偏食や減食の食事ではダメだと言う事を、早期に止められなかった私の腎機能低下によって、思い知らされました。

美味しい食事療法を実現する為に

私が実行した、四つの基本を守る為の具体的方法

1.カロリーの絶対確保の為に

 ・蛋白調整穀物(米、麺類、スパゲティー等)を主カロリー源とした
 ・砂糖、マヨネーズ、サラダ油等の高カロリー食材を積極的に活用した
 ・体重計に毎日乗り記録し、その増減によりカロリーの過不足を確認した

 カロリーは今生きる事に絶対必要な要素です。
カロリーが不足すると自分は自分の体(蛋白)を消費しカロリーに変換するため、腎臓にとって好ましくない副産物を生成し、高蛋白の肉を食べている以上のリスクを伴います。
カロリー不足の食事療法なら、腎臓にとってはやらない方がましです。

 私と同様に蛋白制限が厳し方は、主たるカロリー源を腎不全患者用の高カロリー低蛋白加工穀類とするを事お勧めします。
蛋白に制約されないカロリー確保の方法が確定すると、自由な食材を選べるようになり、食事も楽しめるようになります。

 尚、必要カロリー摂取に関して注意する事があります。
食事管理で栄養士、又は医師から指示のあったカロリーは標準的統計から推測し計算されているもので、個人それぞれの生活環境に違いがある事や体調により、必要とされる最適なカロリーとは、厳密には一致しません。
 ですので、毎日同じタイミング(入浴後、夕食直前 等)で必ず体重をチェックして下さい。恒常的に増え(減り)続ける場合カロリーの見直しが必要になるか、体調の異常ですので、必ず医師に相談してください。
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2.バランスの良い食事を毎日続ける為に

 ・病院で栄養指導を受けた時に示された一日分の食材(卵、大根など)を6つの基礎食品群別に分け、その各群毎の蛋白の重量を、各食品群の一日分の摂取目標とした。
ちょっと分かりづらい説明ですね (−_−!)
偏食しない料理のためには大変重要な事ですので、6つの基礎食品群が初耳の方は是非確認しておいてください。
 一日で食べる量を、卵やトマトと言った食品毎に決めるのではなく、1群を何グラム、2群を何グラムといったように、6種類の基礎食品群ごとに一日に摂取する蛋白の重量を決めます。その6種類群への蛋白の配分さえ守れば、個々の食材は何を食べても良いとしました。
例えば1群の食品には魚、肉、卵、大豆、大豆製品等が有りますが、今日何を食べるかはその日の気分で選択出来ます。
試行錯誤の上、この我流な方法にたどり着いた理由を以下に述べます。

 私の蛋白の摂取制限値は30g/日ですが、この値は、私の健康を維持する為の最低蛋白必要量( ≒0.6g/kg × 身長での最適体重kg)と比較すると、蛋白の絶対量が不足しており、その不足を前提とした難しい食事療法となってしまいます。
 この条件での栄養バランスのとれた食事管理は、何の成分をどの食材から何を基準値として何グラム摂取するのかは、私にとっては実践する上で大変悩ましい課題で、結局私の探した範囲に明解は見つかりませんでした。
 毎日栄養士さんに聞いて最適な三食の料理を作れば、偏食の無い食事が摂取できますが、通常毎日聞けませんし、又、私の好き嫌い、食材の有無、料理にかけられる手間やお金など、様々な制約を考慮してもらうのはかなり大変です。
 食事療法の為の料理の本を見ても、同じような事が言え、料理の種類にも限りがあります。又、Webでは比較的様々な料理を見つけられますが、個々の料理の成分表示は有るものの、私の必要としている成分が全て入っている保証はありません。
これが自分で料理を考えるしかない理由です。

 ここで紹介している、6つの基礎食品群毎の摂取量過少の目安を、食品群毎の蛋白質の摂取量のみに絞り、一日の合計で摂取成分を調整する方法は、成分バランス管理を分かりやすく簡素化したものです。
 この方法での食事療法を、2005年からの私を使った人体実験では、始めてから一年目以降、検査結果は腎機能横ばい、栄養状態良好、との結果が出るようになりました。
この一日を基準とした群別管理では雑な感は否めませんが、私が一生根気よく継続する負担を考えると、これが限界でした。


 尚、初めて食べる食品成分の確認には、本、又はインターネットはを利用しております。
加工食品や出来合いの料理に、私が必要とする成分表示の無い場合は、インターネットや電話で直接メーカに確認しております。メールでも電話でも100%近く丁寧な答えが返ってきてますので、安心して確認してください。
一度確認した成分は全て記録しておくと便利ですね。
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3.低塩で美味しい料理とめぐり合う為に

 ・低塩、無塩の美味しい調味料を活用する
 ・調味料は正確に計量する
 ・塩分をあまり使わない好みの料理を見つける
 ・だしをしっかりとれば、薄塩味の料理がとても美味しいことを知る

 腎不全患者の場合、直接の死因は腎臓より心臓によるものの方が多いようです。
通常一日に必要な塩分は1〜2g/日ですので、生野菜を含め食品には既に含まれており、あえて塩分を加える必要は無いと書いてある本も有りましたので、腎機能が落ちる事で負担のかけている心臓や血管のためにも自信?を持って減塩に取り組みました。

低塩調味料
 最近の世間は減塩の傾向が強いため、食品売り場では「減塩〜」と表示されている食品が目につきます。しかし食品の殆どは約10〜20%の減塩で私の必要としている減塩にはまだ足りません。私の減塩食品や調味料を探す減塩率の目標値は、50%以上カットで且つ美味しい物です。
減塩の塩、という摩訶不思議な食塩も売っており、騙されたつもりで買っております。
 ただし、成分として元々塩分が多い食品や調味料の、減塩の物を使用しただけではうす塩味をカバーできません。低塩で美味しくするためには、塩の代わりになる調味料を見つけることが必要でした。
よく知られている酢は減塩の代表選手です。又、唐辛子や胡椒等の香辛料が効果的ですが、意外なところで砂糖が塩味を強調してくれます。
うどんやそば、煮物、丼物等で好みの砂糖のバランスを見つければ、十分美味しく食べられます。甘くするためでなく塩辛く感じる為の砂糖の役割を再認識しました。

正確な計量
 塩分は殆どの自然食材にナトリウムという状態で含まれていますが、自宅で料理する場合の最大の摂取源は調味料や塩です。
5g/日の塩分制限で、料理一品に使用する塩分量は殆ど1g未満ですので正確な計量計が必要です。
一定の量に包装されている使いきりサイズ調味料や食材は多少高価ですが、計量の必要がない事と持ち運びに便利ですので重宝してます。

低塩の美味しい料理
 食事療法を機会に、一般的に食べるもともと低塩な料理が沢山ある事を知らされました。
比較的に塩分が強いとされている和食の中にも、塩分が少ない料理は多く有りますが、外国料理ですと日本食と比較し低塩の物が多く、塩分に関しては普通のままで食べられ物も多いようです。
是非楽しみに探してみて下さい。

薄味はグルメ
 塩分5g/日の制限は、今までの料理方法で塩分だけを減らしただけで我慢で出来る減塩の領域ではありません。
一般的な料理で実現しようとすると、料理に使用する塩分(調味料)の量を、半分の半分にする覚悟が必要です。
腎臓の食事療法への挫折は、日本人の場合、塩の制限に耐えられなくなるのが主因の一つと聞いております。

 そこで私は、耐えられない原因は、低塩だと不味い料理を食べるからであり、塩分が少なくとも美味しい料理を食べれば、耐える事と別世界のグルメの領域だ、と思考を転換しました。
そして健康な時よりも、美味しさにこだわるようにしたわけです。
今採った旬の食材をそのままパクリで美味しいものは沢山有りますよね。

 勿論、調味料の食欲への効能は大きく、減塩、無塩でも美味しい調味料を見つけて、妥協せずに美味しくなるまでその配分の工夫をします。
一般的な味噌汁の塩分はお椀一杯で1.5g前後ですが、私の食べる味噌汁や吸い物の塩分は0.3〜0.5gです。この薄塩味のお陰で野菜やダシの、素晴らしい香りと味を知ることが出来ました。

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4.摂取成分の正確で楽な算出の為に

 成分計算を記憶と暗算で出来る方もいると思いますが、私の能力では難しいためパソコンにたよりました。
 どのようにパソコンを利用しているかと言いますと、
・自分が食べたい食品(食材)の食品成分を調べ、パソコンの表計算ソフト(私はエクセルを使用)を利用した食事成分管理シートに、食品成分データとして記録します。
・その食品を食べた場合は、そのシートに入力し、摂取食品成分の総量や食品群毎の摂取必要残量の算出します。

 市販の栄養管理ソフトはいろいろ有るようで、それを利用するのも一つの方法ですが、当初は(今でも)栄養管理の知識が無く、何をどのように管理するのが良いのかよくわからなかったので、とりあえず表計算ソフトを使用し、そのまま現在にいたりました。
表計算ソフトは殆どのパソコンに標準装備されており、ご存知な方にはデータの検索や項目別の合計は簡単ですので、使用される事をおすすめします。

パソコンを利用する場合は、パソコンの簡単な知識と、常に身近に置かなければならない不便さが有るだけでなく、
・食事のたびに10〜20分の食べた物の入力時間が必要
(私は気分屋ですの食べたい物がころころ変わります)
・成分記憶の必要が無いので成分をなかなか覚えない
(覚えないのはパソコンのせいではなく私の頭が×?)
等の欠点もありますが、私には向いているようで毎日使用しております。

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命を有難う

お腹いっぱい食べられる美味しい料理

私のお気に入り料理

 当然ですが、腎臓機能保存期の誰でもが安心してお腹いっぱい食べられる美味しい料理は有りません。
 それは、人それぞれ制限の内容が異なる事や、食材の好き嫌いや味の好みの差がある事もありますがそれ以上に、制限食=不味い、の先入観を持っている場合が多く、私もその一人でした。
 私のその固定観念をなくす為には、美味しい味を他人任せにせず自分自身で工夫する必要が有ると思いました。

 自分で工夫した低塩低蛋白の美味しい料理の数が少しずつ増えるに従い、満足のいく豊かな食卓となり、その努力は着実に報われてきました。
グルメになったつもりで、味の再発見に頑張る事をお勧めします。
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外食の為に

(^_^)/  外食したいな〜

 塩分5g/日の場合、外食は出来ないと最初はばっさり諦めました。何故かと言うと、
・外食一食で塩分は5g前後となる事が多く、その塩分を避けるのが困難
・せっかく慣れた少塩少蛋白の味に逆行する
・成分量の制限に少量で達する料理が多く、極端なカロリー不足となる
・料理に使用されている各食材の計量と成分計算に手間取る、又は出来ない
 (食品群毎の成分計算が出来ない)
・多くの外食は腎臓病患者にとっては偏食であり、不足する栄養素が出てくる
という問題を克服できなかったからでした。
事実、現在の外食環境は成分制限が無い人への料理が主で、制限がある人達にとって気楽に外食出来る環境ではありません。

(^O^)/  それでも外食したいな〜 

 一日の成分コントロールを確実にする習慣や工夫が出来あがり、腎機能が一定水準に落ち着いた頃から成分コントロールに自信がつき、外食や旅行を始めました。
外食のための工夫としては、料理方法に自分の希望を出せる料理店を見つけることが一番簡単です。
顔なじみの店で「いつものやつ」なんて注文、シブいですね〜
通りすがりの中華料理店で料理を注文する場合でも、肉と調味料の量半分のお願いをすると殆どOKでしたし、肉を減らしたぶん野菜を増やしてくれた店もありました。(ゴッツァンです)
ただ、大規模なチェーン店の場合、営業上の様々な制約を理由に、規定外な調理内容の変更を丁重に断れる事もありましたが、これは商売の形態から推察すると仕方が無いと思います。

 私が外食時に持参するものは
・自分お気に入りの調味料
・カロリー(満腹)補充食品
・秤と記録用具
・今日食べらる各食材群の重量を記したメモ
・汁のこぼれない空の食料入れ…外食の為の最終秘密兵器
です。

 料理のオーダでの工夫は
・もともと少塩少蛋白で高カロリーのお気に入り料理を見つける
・サラダはドレッシングをかけないで別にもらう等、その店の出来るサービスを積極的に聞き、利用する
・どうしても食べたいこの店のこの一品は食べる量でコントロールしますが、残した料理は、秘密兵器の食料入れに詰めて持って帰り保存し、傷みを恐れながらチビチビ食べる (^_^!) → 食あたりは当然自己責任ですよ〜!!!
・成分が分からない料理は遠慮しないでその店で聞いてみる。
蛋白は料理の見た目と計量で大体の見当がつきますが、塩分の予想は比較的困難です。各料理の塩分は料理の本やインターネットで調べておくと良いですが、少塩志向の昨今は、教えてくれる事が多いです。

へ(^o^へ)  旅行もしたいな〜 

 一泊の旅行での食事に関する準備内容は、外食の用意と変わりません。
事前に食材群別の摂取予定重量を決めておきます。
通常、初日朝は家の食事、昼は自前弁当、その後の夜朝昼が外食とし、食べた食材の種類と各重量を摂取予定と比較しつつ記録します。
記録した内容は勿論、帰宅後厳しくパソコンでチェックします。 (-"-)
最初はカロリー不足が多かったですが、最近は殆ど予定の通りとなります。

 石垣島に五泊六日で行った時は、三泊はコンドミニアムで自炊としました。
近くのスーパーまで自転車で買い物に行くと、こちらではあまり見かけない食材が沢山あり、結構異国情緒を満喫できました。
 自炊でもホテルの食事をするにしても低蛋白高カロリーの即席ご飯を持参し食べる事により、カロリー不足を回避しました。
この地方の食材は、見た目コッテリでも比較的低塩のものが多かったと記憶してます。
この旅行では石垣島とは関係有りませんが、揚げ中華麺をベースとし料理を、満腹レシピの一つとして追加出来ました。
尚、二泊以上の旅行では私には食料成分計算の為のノートパソコンが必須です。
どんな美味しい料理にめぐり合えるかは、楽しい旅行の重要な要素ですので、その場合に摂取成分の再計算が度々おきるからです。
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最後に

 腎機能維持を目標に、制限食をグルメ食に変身させるために準備する基礎を書きました。
この基礎の他にも周囲の人たちの理解と医師からの優しい励ましがあればより確実ですね。
 苦と思っていた食事制限を楽に転じ、美味しい毎日を過ごしましょう。

 このホームページは個人で作ってますので時間は掛かりますが、患者自身の本音でゆっくりと内容を充実していきますので、又遊びに来てください。
(^o^)/~~ 再見
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